むくみ・リンパ浮腫の改善
むくみ・リンパ浮腫の概要と症状、セルフチェック、原因とメカニズム、放置するリスク、ビフォーアフターについてまとめています。
むくみ・リンパ浮腫とは?概要と症状
むくみとは、血管内(細胞内)の水分などが血管外(細胞外)に異常に浸み出した状態です。
人間の体は、水分、酸素、栄養素を届けるために心臓から全身の細胞へ血液が動脈という道を使って送りだされます。
同時に細胞から排泄された二酸化炭素や老廃物を、静脈やリンパ管という道を使って回収し血液を心臓に戻します。
90%を静脈、10%をリンパ管に戻し、循環させているといわれています。
この循環が何らかの原因によって崩れ、皮膚の下に水分が溜まった状態をむくみといいます。
痛み、重さ、倦怠感、体重増加、尿の量が増えるなどの症状があります。
生活環境や体質によってむくみは起こりますが心臓病、腎臓病、肝臓病によってもおこる場合もあります。
リンパ浮腫とは、がん治療部位に近い腕や脚などの皮膚の下にリンパ管内に回収されなかったリンパ液が溜まった状態のことです。
治療直後にリンパ浮腫が生じることもあれば数年以上経過してから生じることもあります。
このリンパ浮腫は、発症すると進行しやすく治りにくいです。
重さや関節の曲げ伸ばしにくさなどの症状があります。
リンパ浮腫は予防と早期発見が大切です。
むくみ・リンパ浮腫のセルフチェック
● 足のすねを押してから10秒以上凹んだまま戻らない
● 水分をよく摂取する割にトイレの回数が少ない
● がん治療で放射線治療や抗がん剤治療を行っている
むくみ・リンパ浮腫の原因とメカニズム
むくみの原因は様々ですが、代表的なものは2つあります。
1つ目の原因は、血漿の膠質浸透圧(アルブミン)の低下です。
言葉だけ聞くと難しいですが簡単です。
アルブミンとはタンお悪質です。
血管内で水分を保持する役割をもつアルブミンが機能を保てなくなるか血管壁に異常が起きると血管内の水分が減りナトリウムが増え膠質浸透圧の低下をおこし、むくみが完成します。
アルブミンは肝臓でのみ作られるため、肝疾患やアルコールをのんだ次の日などは膠質浸透圧の低下によってむくみやすくなります。
腎機能が関係するむくみは、アルブミンが尿中に排泄されすぎ、血管内にナトリウムが増え、反対に血管外に水分が増えるためむくみます。
また、塩分の摂りすぎや水分の摂らなさすぎはこの現象を起こすのでむくみの原因になります。
2つ目の原因は、血管内圧の上昇です。
心臓のポンプ機能やふくらはぎのポンプ機能の低下などで血管内圧が上昇し細胞外圧を上回ることで水分が浸み出しむくみが生じます。
心臓から全身へ血液を送ることができず心臓に血液がうっ血してしまい、心臓に戻れず溢れた血液中の水分が手足などの末端に貯留してしまいます。
原因は心不全が多く、長時間のデスクワークや運動不足でも起こります。
リンパ浮腫は、先天的で特発性のものと、がん治療によるものがあります。
乳がんや子宮がんなどのがん手術において、がんの転移を考慮して、術前検査や術中の所見をもとに、病巣付近のリンパ節を切除することがあります。
たくさんのリンパ管が集合しているリンパ節を切除するため、リンパ管の流れが悪くなり、リンパ液が貯留してしまい、リンパ浮腫が生じてしまいます。
むくみ・リンパ浮腫を放置するリスク
● 毛細血管やリンパ管が圧迫され、老廃物や疲労物質が溜まってセルライトになる。
● 老廃物や疲労物質が溜まり、太りやすく痩せにくい体質になる。
● 下半身の血流が悪化し、下肢静脈瘤や血栓を引き起こす。
むくみ・リンパ浮腫のビフォーアフター
40代男性
大腸がんの抗がん剤治療を約3年受けている患者様でした。
抗がん剤治療を始めて数ヶ月が経つ頃には両足がパンパンにむくんでいて、足首を上や下に動かすことができないリンパ浮腫の状態でした。
施術はモルフォセラピーによる血流とリンパ循環の改善と実際にリンパ浮腫部分に手を当て皮膚や皮下組織に溜まった体液を排泄しました。
むくみは残存するものの、足首の運動は正常に動かせるほどまで回復しました。
抗がん剤治療を終えてから数年が経つ頃にはリンパ浮腫も改善したみたいです。
50代男性
お酒がお好きな患者様で、朝起きると毎日むくみがありました。
アルコールは血管内脱水の作用があるため、飲みすぎると体内の水分が失われ。血液濃度が高くなります。
体は危険を回避しなければいけないので、血管内に水分を取り込み、血液濃度を低くします。この時に取り込んだ水分の一部がむくみとなります。
施術は水分の循環が良くなるようにふくらはぎや顔周りの筋肉と骨格をモルフォセラピーにより調整しました。それに加え、しっかりとアルコールを飲む際の指導をいたしました。
以後、むくみが出ることが激減しました。
30代女性
デスクワークで座っていることが多く、普段からせんべいなどの塩分が入っているものがお好きな患者様でした。
長時間座っていることでふくらはぎのポンプの作用がはたらいておらず、それに加え塩分には水分を余分に抱え込む性質があるため、水分をうまく排出できなくなりむくんでいました。
施術はふくらはぎのポンプ作用を使いやすくするように行い、ホルミシス治療の特殊なクリームでより循環するように促しました。
数週間後にはむくみが改善し、むくみにくくもなりました。
40代女性
筋肉量が少ない状態と筋肉の柔軟性がありませんでした。
女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、心臓に向かって血液を押し戻すポンプ作用が弱です。
それに加え筋肉の柔軟性がないのでうまく筋肉を使えておらずむくみが出ていました。
施術は筋肉に柔軟性を取り戻すために筋肉の調整を行い、筋肉量はすぐには上がらないので、定期的な運動を心掛けるようにアドバイスしました。
その結果むくみにくくなり、喜んでいらっしゃいました。