側弯症の弯曲メカニズムと改善法

側弯症の弯曲メカニズムと改善法

こんにちは!

加島泰斗です。

前回は原因不明と言われている、特発性側弯症の原因をお伝えしました。

読んでない人方はぜひ、読んでくださいね。

https://www.e-sekkotu.com/bloglist/%e7%89%b9%e7%99%ba%e6%80%a7%e5%81%b4%e5%bc%af%e7%97%87%e3%81%ae%e5%8e%9f%e5%9b%a0%e3%82%92%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%99%e3%81%8b/

今回は、「側弯症がどのように弯曲していくのか?」と「その施術法」を説明したいと思います。

今回の記事を読んで、側弯症により詳しくなっていただけると嬉しいです。

 

どのように変形していくの?~メカニズム~

〇胸椎の弯曲

胸椎弯曲凹側の椎体の角が形成不全によって形成されず、弯曲凸側が高くなるこのことにより弯曲ができます。

胸椎は正常な場合、背骨(椎体)の中心に回転軸があります。

しかし、遺伝子の関係で側弯症になると回転軸が後方へ移動してしまいます。

これにより、背骨が捻じれながら弯曲していきます。

 

〇腰椎の弯曲

腰椎は正常な場合、ファセット(背骨の椎弓の真ん中)に回転軸があります。

腰椎は、遺伝子により背骨でなく背骨と背骨の間にある椎間板の変性によって側方へ移動します。

腰椎は回転軸は変わらず側方へ背骨(椎体)が移動します。

 

この遺伝子とは、前回のブログでもお伝えしたものです。

特発性側弯症発症遺伝子

1,LBX1 染色体10番の異常(HOX遺伝子)骨形不全

2,GPR126 軟骨増殖

3,BNC2
 

特発性側弯症重症化遺伝子

1,SOX9 KCNJ2(染色体17の異常)屈曲肢位形成不全

2,TBX6 軟骨形成

上記の遺伝子が側弯症発症や重症化に関わっていると考えられています。

 

ここまでご理解いただけましたか?

少し難しい内容ではありましたが、これが弯曲していくメカニズムです。

 

さて、次は側弯症の改善方法や施術法です。

日本の整形外科学会では側弯症に対すて効果がみられる治療を下記の3つとしています。

・経過観察(オブザベーション)

・装具(コルセット・ブレイス)

・手術(オペ)

 

日本では整形外科学会は運動療法での改善は効果を否定しています。

・弯曲角度が10~20度程度の側弯症ですと、進行が見込まれないものは経過観察になります。

3~6ヶ月に1度、レントゲン撮影により進行度合をチェックします

・弯曲角度が20~30度程度の側弯症ですと、装具(コルセットやブレイス)を着用し、進行を遅らせます。

決して進行を止め、弯曲を改善させるためのものではありません。

・弯曲角度が30度以上のもで症状がある場合や、本人が外見の改善を望む場合は、手術を進められます。

手術は決して簡単なものではありませんし、必ず良くなるわけでもありません。

コルセットと手術のことに関しては、ここで話すと長くなるので、別の機会にお伝えします。

 

先ほどもお伝えしましたが日本の整形外科学会では、運動療法による側弯症の改善を否定します。

しかし、実際には運動療法による側弯症の改善は見込めます。

ドイツでは100年の歴史を持つシュロス法という、技術が存在します。

シュロス法とは、脊柱の異常を修正するため、他動的な施術のみならず、呼吸運動を中心とした自己修正運動です。小児の側弯症だけでなく高齢者の姿勢変形に応用可能なアプローチです。

https://schroth-japan.com/

 

当院での側弯症に対する施術法・改善法

当院では、側弯症に対するアプローチを2つ行います。

・モルフォセラピー(整体)

・シュロス法(運動療法)

 

〇モルフォセラピー

モルフォセラピーでは背骨のズレ(回旋)を取り除くことで、症状を改善したり、正常な筋肉運動を取り戻したりていきます。

https://www.morphotherapy.jp/

 

〇シュロス法

シュロス法は運動療法です。日常生活での姿勢や歩行といった動作の中に、エクササイズを組み込み行うものです。

トレーニングで、筋肉などを鍛えるといったものでなく、骨格を根本的に変えていくエクササイズです。

https://schroth-japan.com/

 

当院では、様々な側弯症の方を施術してきました。

効果には個人差がありますが、全く変化のない人はいないと言えるでしょう。

 

なぜ、側弯症が弯曲していくのか?

なぜ、このように弯曲するのか?

それを理解しているから、改善していけるのです。

 

次回は側弯症のカーブパターンをお伝えいたします。

2022.1.12

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